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ログトレース

本章では、コール チェーン全体でのログ トレースについて説明します。

はじめに

統一された対応の章で説明したように、Go-Sailには統一されたレスポンスデータ構造があり、その中にrequestIdというフィールドがあります。これはリクエストの一意の識別子を示し、この識別子を使用して呼び出し全体のプロセスを追跡できます。では、これはどのように実現されているのでしょうか?
次に、その仕組みについてさらに詳しく見ていきましょう。
ライフサイクルの章で説明したように、Go-Sailの起動時にLogTraceというルーティングミドルウェアが注入され、リクエストが到着したときにリクエストコンテキストに一連の情報が注入されます。これにはリクエストID、入力タイムスタンプなどが含まれます。

ヒント

具体的なソースコードはこちらで確認できます。

その中で、LogTraceはリクエストIDを持つロガーインスタンスをコンテキストに注入し、このインスタンスは後続の呼び出しチェーンで使用できます。

使い方

ハンドラー関数での使用:

examples/pkg/app/user/handler/userinfo.go
package handler

import (
"errors"

"github.com/gin-gonic/gin"
"github.com/keepchen/go-sail/v3/constants"
"github.com/keepchen/go-sail/v3/sail"
"github.com/keepchen/go-sail/v3/examples/pkg/app/user/http/vo/request"
"github.com/keepchen/go-sail/v3/examples/pkg/app/user/http/vo/response"
userSvc "examples/pkg/common/db/service/user"
"github.com/keepchen/go-sail/v3/lib/logger"
"go.uber.org/zap"
"gorm.io/gorm"
)

func GetUserInfoSvc(c *gin.Context) {
var (
...
loggerSvc = sail.LogTrace(c).GetLogger()
...
)
if err := c.ShouldBind(&form); err != nil {
sail.Response(c).Wrap(constants.ErrRequestParamsInvalid, nil).Send()
return
}

if errorCode, err := form.Validator(); err != nil {
sail.Response(c).Wrap(errorCode, nil, err.Error()).Send()
return
}

user, sqlErr := userSvc.NewUserSvcImpl(sail.GetDBR(), sail.GetDBW(), loggerSvc).GetUser(form.UserID)
if sqlErr != nil && errors.Is(sqlErr, gorm.ErrRecordNotFound) {
sail.Response(c).Wrap(constants.ErrRequestParamsInvalid, nil, "user not found").Send()
return
}

...

sail.Response(c).Wrap(constants.ErrNone, resp).Send()
}

この時点で、一意の識別子を持つリクエストログはルーティングミドルウェアからハンドラー関数に渡され、さらにNewUserSvcImplメソッドを通じてデータベース操作レイヤーに渡されます。このロガーを渡すことで、呼び出しチェーンを簡単に連携できることにお気づきかもしれません。
その通りです!まさにそうです。
ロガーコンポーネントが提供するエクスポーターと組み合わせることで、ELKなど任意の場所に簡単にログを出力できます。その後、ELKのクエリインターフェースでリクエストの一意の識別子を使用してクエリを実行することで、完全なログ情報を取得できます。

ヒント

サービスがマイクロサービス環境にある場合、この一意のリクエスト識別子を渡すことで、異なるサービス間の呼び出しを連携させることができます。
この時点で、ZipkinSkyWalkingなどのテレメトリーツールを思い浮かべたのではないでしょうか?